特定非営利活動法人C.O.N 西尾美香さんへインタビュー


img_1445

img_316201

【プロフィール】

西尾美香
・特定非営利活動法人C.O.N  譲渡会チームリーダー
・尼崎市動物愛護推進員

NPO法人CONは、住民の皆さんや行政と連携をしながら、地域のノラ猫問題に取り組んでいる団体です。野良ネコは、犬のような法律の規制がなく、放置しておけば、その数は増える一方です。

一匹の飼い猫からわずか一年で40匹になったという例も珍しくないほど増える数は凄まじく、ネズミ算ではなくネコ算といっていいほどです。

ですから、ネコの里親探しはもちろんのこと、野良ネコを捕獲して(Trap)不妊・去勢手術を行って(Neuter)元の場所に返す(Return)TNR活動など、人と猫が共生できる町づくりを目指す活動に取り組んでおられます。

img_1445

椋本:ネコの保護を始められたきっかけは何ですか?

西尾:ネコが好きでネコを飼っていました。ある日、知り合いが子ネコを拾ってきて「どうにかならないか?」と相談されたんですね。

「じゃ、ネットで里親を探してみよう」とやってみたところ、四匹のネコの里親が見つかったんですけど、そのうちの一匹が虐待されて殺されてしまったんです。

その罪の意識から、「ちゃんとわかった上で、ネコを保護しなければいけない」と思ったことが、今の活動をするきっかけですね。

椋本:本田さんはどうですか?

本田:30年ほど前に住んでいたマンションの隣の公園が「ネコ捨て公園」と呼ばれるほど野良ネコが多かったんです。

そこでエサを上げる方がいらして、どんどん増えていてたんです。それをみて「これではいけないな」と思い、一匹ずつ去勢手術を始めました。

椋本:手術代はどうされたのですか?

本田:自費です。当時は、一匹2~3万円ほどかかりました。これが、ネコ保護の活動を始めたきっかけですね。

椋本:C.O.Nを立ち上げられたのはいつですか?

本田:10年前です。

椋本:立ち上げるまでの間はどうされていたのですか?

本田:個人的にノラ猫が増えないように不妊去勢手術をし始めて頃は、動物のボランティアって一般的ではない時代でした。

阪神淡路大震災の時、置き去りにされた犬猫があふれて、その時に、動物ボランティアができたんじゃないでしょうか?兵庫県でも尼崎市でも動物の救援本部ができ、行き場を失くした犬猫がたくさん収容されて、里親探しをしたりもしました。

町には、猫たちがあふれて、とにかく増やさないように、色んな地域の不妊手術もしました。阪神淡路大震災が動物ボランティア元年という方はけっこう多いです。

椋本:その後、NPOの団体が増えてネコの保護が始まったのですか?

本田:もともとノラ猫の不妊手術を自費でやっていた方は、とても多かったと思います。

尼崎市でも個人ボランティアさんがあちこちで活動をされていました。これ以上不幸な猫を増やしたくないという想いで、みなさん自費でやってました。

平成19年に、ノラ猫を増やさないために、不妊去勢手術助成金ができたんです。その時動物愛護センターから要請があって、各地域で活動している個人ボランティアを集めて、事業をサポートしてほしいって。

椋本:助成金は、団体にしか出してくれなかったんですか?

本田:助成金は団体ではなく、個人に出ています。ただ、愛護センターだけでは、自治会への説明や、いろんな段取りができないので、サポートをする団体を作って欲しいということで、それがC.O.Nの始まりでした。

椋本:運営するには人も必要になりますが、どのようにして集められたのですか?

本田:最初は横つながりで、各地域で活動している個人ボランティアに声を掛けて、一堂に会した時があったんです。

その時にネットワークができたんです。その後は、口コミでお手伝いしてくれる方が、少しずつ増えていきました。

img_316301

椋本:西尾さんもその時からですか?

西尾:私は最近、参加したところです。

本田:期間は短いですけれども、中心人物のように頑張ってくれています。

椋本:去勢するための費用は自治体からの助成金が出るでしょうが、それ以外の費用、例えば、ネコを飼育する費用や野良ネコを捕まえる費用や時間はどうしておられるんですか?

西尾:仕事がありますから寝る時間を削るしかないです。

椋本:ということは費やした時間に対する対価は全くないんですね。

本田:ありませんね。すべて自費です。

椋本:それだけ活動していれば、一般的にはどこかから費用をもらっていると思いますよね。

西尾:そうなんです。自治体から費用をもらっていると思われている方がほとんどです。本田:「もらっていなければ、こんなことやるわけないよね」と思われています。

椋本:普通はそう考えますよね。活動の原資がなければしないと思いますからね。

本田:そうなんですけど、元々、助成金が出る前から活動していた人たちがほとんどですから、自費でやるのは当たり前と思っていますね。

椋本:自治会から相談があったり、ネコを捕まえに行く時に、電車に乗ったり、バスに乗ったりしなければいけない時もありますよね。その費用も自費なんですね。

本田:ボランティアの中でよく出る話ですが、「今の活動をしていなければ、マンションを買えたかもしれない」といいますね。

椋本:そうかもしれませんね。一匹の去勢手術が2万円として年間50匹であれば、100万円になりますからね。

本田:本音を言えば、費用を出してくださる企業や富裕層の方がいれば嬉しいですね。

椋本:ところで、C.O.Nは現在何名のスタッフがいるのですか?

本田:事務局に20人と会員さんが150人、サポーターが350人くらいいます。尼崎市内だけなので、それなりの人数だとは思っています。

椋本:人数はいるでしょうが、中心は本部の20名の方になりますよね。

本田:それはそうです。仕事でもないし、費用も出ないのですからね。

椋本:費用の捻出はされておられないんですか?募金活動のような。

本田:募金活動はしています。ネコの着ぐるみを着て呼びかけていますが、たいして集まりません。時には、怪しい団体と間違えられたりしますからね。

11951299_1638473823102642_1171878811662653235_n
西尾:がんばって働くことが一番ですかね。

椋本:なるほど、大変ですね。読者の方も活動を見かけたら募金してあげてくださいね。

去勢活動のほかにされておられることはありますか?

本田:譲渡会ですね。

椋本:具体的にはどのようなものですか?

西尾:保護された子ネコを会員さんが飼ってくれています。そのネコを人なれさせて、病気にならないようにワクチンを打って健康管理をしたうえで、譲渡会に出しています。

img_9725-1280x959

椋本:ネコを飼うための費用は?

西尾:個人持ちです。もし、保護してくれる人が費用を出してくれない場合は、そのネコを預けた人が費用負担です。

img_0700

img_9724-1280x959

椋本:C.O.Nの負担ではないのですか?

本田:いえ、スタッフ負担です。C.O.Nにはお金がないですからね。

西尾:ですから、保護するネコの数が増えれば増えるほど出費がかさむんです。

椋本:なおさら、事務局にお金が欲しいですよね。給料までとはいかなくても、保護するための費用くらいは欲しいですよね。

西尾:そうなんです。

椋本:最終目的は、ネコの譲渡会で里親を見つけることですか?

西尾:そうではありません。アフターフォローとして、里親の方に飼育の方法を教えたり、相談があればアドバイスします。

それだけではなく「里親会」も作っています。FacebookとLINEでいろんなことをお知らせしています。里親になってもらっても嫌になって捨てられると不幸なネコが増えますからね。

椋本:去勢活度、譲渡会以外の活動はありますか?

西尾:啓発活動ですね。ネコの飼い方やマナーについてとか、野良ネコに餌を上げている方にお皿の管理の仕方や腐ったものの取扱いについて説明しています。でないと、カラスやネズミ、いたちが来るようになるからです。

椋本:そこまですると、事務局だけではできないですよね。

本田:確かにそうなんですが、愛護センターに入る苦情の8割はネコ問題です。犬については、糞の苦情が1割ほどです。

犬の場合は、狂犬病予防法があるので捕まえて持っていくことができますが、ネコの場合は法律がないので何もできないのです。

椋本:愛護センターに入った苦情はどうなるのですか?

本田:愛護センターが解決する場合もありますし、私たちに要請があっていく場合もあります。

椋本:どのようなことが多いですか?

本田:自治会との折衝が多いですね。餌やりや不妊去勢についてのことですね。

椋本:ネットワークもできているのですか?

本田:尼崎市といってもエリアが広いので、支部を作っています。今は阪神支部の立ち上げですね。その他には、潮江、武庫之荘、塚口にもありますね。

椋本:事務局だけでは手に負えないということですね。

本田:そうです。地区ごとに分けないと無理ですね。基本的には、阪急、阪神、JRの沿線で動けるようにと考えています。そうなれば、さらに地域と密着して連携がとれますからね。

img_0956

椋本:どうなれば、問題解決が早くなると考えていますか?

本田:とにかく正しく知ってもらうこと、やっぱりメンバーの増加ですね。
西尾:同じ方が活動されていますので、負担を軽減するためにも真剣に取り組んでくれる方が増えればいいですね。

椋本:このような活動している方がおられる方はどれくらいいますか?

西尾:ほとんどいないですね。もっと知ってもらって、募金箱を置かせてくれるお店が増えればいいなと思っています。それと、活動の内容を知って欲しいですね。

【猫の譲渡会】

%e7%84%a1%e9%a1%8c

入場は無料です。
11月27日(日)13時~16時
エコーペット学院4階
尼崎市長洲西通1-3-23
JR尼崎駅 南口徒歩1分

【「猫」お困りごと相談会】

%e7%8c%ab%e7%9b%b8%e8%ab%87%e4%bc%9a%e8%a3%8f

毎月 第3日曜日
小田公民館2階会議室(日時・場所の変更がある場合があります。事前にご確認ください。)
尼崎市潮江1-11-1-10
連絡先
特定非営利活動法人C.O.N
電話:080-6210-6220
E-mail:c.o.n@ares.eonet.ne.jp


このエントリーをはてなブックマークに追加